【鮮度は度外視!】個人的総括のための『平成アニソン9選』
ツイッターやらブログやら各所でよく見かける、
「個人的平成〇〇ランキング」
自分史を振り返るにうってつけで、かつ自分の好きなものをオススメする大義名分には十分すぎるのではないだろうか。
乗らない手はない。と思った。
普段はあまり流行りものに安易に乗らないほうだ(と思う)が、変な自意識は捨てようと決心してこのブログを始めたのだ。好き勝手に書いてみよう。なんたってインターネットは自由だもの。
さて、では、筆者だったらどんなランキングを書くだろう。
好きなものたくさんあるよ。筆者の好きのハードルは低い。
やっぱり一番に思いつくのは、音楽。
決して、広浅に聞いているわけではないので、非常にニッチなところにしか刺さらない顔ぶれになると思う。
そして、音楽に順位なんてつけられない!!
ので、ランキングではなくて“選”で紹介していくスタイルにした。
では、「個人的総括のための平成アニソン9選」スタート!
『個人的総括のための平成アニソン9選』
- 01.『とまどい→レシピ/みかくにんぐッ!』
- 02.『ドラマチックマーケットライド/北白川たまこ(洲崎綾)』
- 03.『恋愛したいっ!/藤女生徒会執行部』
- 04.『青空のラプソディ/fhána』
- 05.『マシュバルーン/悠木碧』
- 06.『面影ワープ/nano.RIPE』
- 07.『恋はみずいろ/七咲逢(CV.ゆかな)』
- 08.『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS/Happy Clover(花守ゆみり,白石晴香,安野希世乃,山村響,吉岡茉祐)』
- 09.『おジャ魔女カーニバル/MAHO堂』
- 10.おわりに
01.『とまどい→レシピ/みかくにんぐッ!』
TVアニメ『未確認で進行形』ノンテロップOP映像 「とまどい→レシピ/みかくにんぐッ!」
みんな大好き「動画工房」制作のアニメ『未確認で進行形』のOP。
作詞・作曲・編曲は『メランコリック』等で有名なボカロP・Junky。
アニメで使用される1番はギター・ベース・ドラムのバンドの基本的な楽器構成の曲なんだけど、この曲は実は2番から編曲アレンジがガラッと変わる。
もうAメロ頭からチップチューン(ファミコン音源みたいなピコピコ)全開!ここらへんを使うのって、ボカロ界隈のクリエイターの特徴であり、良さだよなぁと思う。キャッチーのためだったらなんでもやるっていう節操のなさ。素晴らしいと思う!こういうにぎやかなアレンジが筆者のツボを刺激しまくりなのだ。
この曲はBメロ~サビに行くまでの流れがすごくドラマチックで、自然とテンションが上がるのでとっても好き。ポップスのアレンジに入れがちなストリングス(ヴァイオリンとか)も入っているけど、前に出すぎないようにバンドサウンドの後ろでこっそり鳴っているってところも個人的にグッとくるポイント!
ダンサブルな曲だからフェスとかでやったら絶対マッチすると思うんだけど、誰かカバーしないかなぁ。
02.『ドラマチックマーケットライド/北白川たまこ(洲崎綾)』
みんな大好き「京都アニメーション」制作のアニメ『たまこまーけっと』のOP。
一聴してわかるとおり、超オシャレ。
この曲がたまこまーけっと本編のイメージを決定付けたと言ってもいいくらい強烈な個性の輝く曲だと思う。
というか、洲崎さんの歌声むっちゃ可愛い。
コーラスとかトランペットとかもろもろのアレンジから渋谷系(ピチカート・ファイブとかCymbals)の遺伝子をすげー感じる。
と思ったら、編曲・宮川弾 氏は、バリバリ渋谷系のミュージシャンだった。
一時、ひっそりと現れた“アキシブ系”(秋葉原×渋谷)を今の空気感でやったらこうなったって感じなのかな。
曲自体もタイトルどおりに、ドラマチックで疾走感(ライド感)のある曲になっているなぁと思う。
アニソンってすごいね。いろんなジャンルの音楽を内包できる懐の深さがある。
渋谷系いいよ渋谷系。
幼いころ聞いてた「慎吾ママのおはロック」も渋谷系。
小倉優子がやったスクランの曲も渋谷系。
ヒャダインも多分、渋谷系。
03.『恋愛したいっ!/藤女生徒会執行部』
読み方は、 “らぶしたい” である。
そして、この曲を聞いたアニメファンの諸君。
言いたいことはわかるぞ。
「むっちゃ、みなみけ」
そのとおり。
この曲は、みんな大好き「動画工房」制作のアニメ『恋愛ラボ』のOPだが、監督・シリーズ構成・音響監督と座組がまるで『みなみけ』。
そういう発注だったのだろう。グッジョブ。
ではなぜ、筆者は『経験値上昇中☆』ではなくて『恋愛したいっ!』を選んだのかというと、
ズバリ、サビへの入り方である。
この曲中で最も高い音が、ほぼほぼ1小節分もフライングして飛んでくるのだ。気持ち良いに決まってる。
曲全体としてもシンコペーションやらキメやらが多いのも気持ちよくてどストライクなのだ。
そういう意味では、ここ数年のトレンドに合わせてアップデートされた「経験値上昇中☆」という見方もできるかもしれない。
04.『青空のラプソディ/fhána』
みんな大好き「京都アニメーション」制作のアニメ『小林さんちのメイドラゴン』のOP。
サビの開放感がとても素敵。なんて多幸感のある曲なんだろうか。
曲の構成がすごく練られてる気がしてて、オーディエンスのボルテージが徐々に上がるように丁寧に作り上げられているように思う。
踊りだしたくなっちゃうようなビートだし、もの凄いキャッチーでフレーズが耳に残る。
ライブの終盤にこの曲演られたら泣いちゃうよ。
なにこの必殺技みたいな曲。バケモノか!
この曲に筆者のハイレゾヴァージンを奪われました。
05.『マシュバルーン/悠木碧』
みんな大好き、声優・悠木碧さんのミニアルバム『トコワカノクニ』に収録されている。
このアルバムがとにかくすごい!!
全6曲で使用されている音すべてが “声”
それ以外の音はなし。
楽器を使用せずに声1つで、こんなにも個性的な世界観を表現できるのは本当に驚く。声優ってすごい。
声優アーティストしかできないことを突き詰めていくとこんなところまで来てしまうのかと驚かされること間違いなし。
全くの新しい試みだと思うし、相応に斬新なものが出来上がったと思う。
そして、この曲は絶対に歌手では成立し得ない。
演技派声優だからこその傑作だと言える。
是非とも、イヤホン・ヘッドホンで聴いてほしい。
06.『面影ワープ/nano.RIPE』
nano.RIPE『面影ワープ』Music Video(Full Ver.)
みんな大好き「P.A.WORKS」制作のアニメ『花咲くいろは』の後期OP。
イントロのクリーントーンなギターリフがもう既に夏休みのワクワク感に溢れている。筆者はもうこの時点でさながらジュブナイル映画の主人公の気持ち。「うわぁぁぁーー!!」と駆け出したくなるアオハルな瑞々しさ。そんな魅力に溢れた曲なのだ。
イントロからウズウズしていると開口一番聞こえてくるのは、
地平線をなぞるように
空と地球(ほし)を繋いでる雲が
ぼくの住むこの街をぐるりと囲った
夢うつつの昼下がりに
『面影ワープ』Aメロ頭より
ほら、もう筆者と同じ気持ち。
ここではないどこかしか見てない。
でもね、この曲の主人公は、“アオハルな子” ではないのです。
注ぐ蝉時雨 追いかけてたカブトムシ
溶けたアイスキャンディ 巻き戻る記憶
『面影ワープ』1番サビより
夏に見とれてた ふたり歩いた帰り道
二度と戻ることはない でも消えない模様
『面影ワープ』ラスサビより
そう、 大人になったぼくら なのです!!!
「こんな青春だったなぁ」
「こんな青春過ごしたかったなぁ」
大人なら誰しも銘々の思いを馳せたことでしょう。
そんな僕ら向けの曲で、筆者は胸がキュっとするのです。
俗っぽい言いかただけど「尊い」とはこういうことなのかなと。
アニメの内容とも相まって、とても素敵なノスタルジーを感じれる曲になっている思う。
是非とも御一聴あれ。
07.『恋はみずいろ/七咲逢(CV.ゆかな)』
みんな大好き「アマガミ」のヒロイン・七咲逢のキャラクターソング。
なにこのスリリングなキャラソン!
というか、この曲のジャンルなんていうの!?教えて偉い人!?
カッティングギターのリフと音作りはどことなくシティポップぽさがあるけど、旋律は情熱的で訴えてくるものがあるというか。とにかくムードあり過ぎでは!?
この曲を挙げた理由は、単純に七咲逢ちゃんが大好きというのもあるんだけど、この曲、キャラソンの中でも結構異質な存在だよなぁと思う。
キャラソンって、そのキャラクターが歌っている独自性みたいなものを出すために、パーソナルな内容で口語的な歌詞だったりして野暮ったいことが多いんだけど、この曲にはそれがない。
おそらく、歌詞が短いセンテンスの連鎖と抽象的な表現で構成されているのが、曲と言葉の温度感のバランスを取っているのではないかと思う。
アレンジもコーラスワークがあざとい!
ホント、ゆかなさん素敵な声してるよなぁ~。
曲自体はサビ前にブレイクがあったりして、一聴すると派手な構成なんだけどどこか落ち着いた大人の雰囲気が漂ってるんだよねぇ。
ウィスキー片手に間接照明のバーで聴きたい。
アマガミのキャラソンは総じてキャラソン特有の野暮ったさが少なめなんだけど、この曲は群を抜いて名曲だと思う。このキャラソンアルバムは本当にオススメ。是非、手にとってみてほしい。
そしてまた、七咲ルートをプレイしたくなるのであった…。
08.『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS/Happy Clover(花守ゆみり,白石晴香,安野希世乃,山村響,吉岡茉祐)』
みんな大好き「SILVER LINK」制作のアニメ『あんハピ♪』のOP。
この曲、筆者のような素人にはわからない、ものすごく高度なことをしているように感じる。
なんだろう、一瞬たりともクールダウンするパートがない。1曲通して飽きない仕掛けがずーっと続いているというか。スカの小気味のよいAメロから、突然Bメロではベース楽器がウッドベースにチェンジ、ジャジーな雰囲気と花守さんの脳味噌が蕩けそうなボイスがなんとも。
それと、この曲もしかしてむちゃくちゃ転調繰り返してる?
筆者の耳には転調してる箇所は数えるほどしかわからないんだけど、1曲通してずーーっと気持ちの良い違和感が続いてるのは、きっと気づかないうちに転調しているのでは?と考えた。教えて偉い人、詳しい人!
作曲・編曲は、アイマス曲等でお馴染みのクリエイター集団「MONACA」の、田中秀和さん。作詞は、言わずと知れた名作詞家・畑亜貴先生。
なるほどなぁ~という座組。
畑先生はもちろんのこと、この田中秀和さんが書く曲というのがことごとく名曲なのだ。是非、Wikipediaを覗いて欲しい。あなたの好きなあの曲この曲、それ、田中秀和さんの作編曲なんです。
とにかく、この曲についての感想を一言にまとめると、
「何か、もの凄い技で作られた、最強・最高峰のポップソング」
といったところだろうか。
09.『おジャ魔女カーニバル/MAHO堂』
↑は、i☆Risのカバー音源。
もはや説明不要の名曲。この曲の持つパワーはすごい!
頭からケツまで全部メロディが良い!
筆者、体調・コンディションによっては、この曲を口ずさんだだけで涙が出ます!(冗談抜きで)
なんだろう。琴線に触れるのよなぁ…。
あ、あとね、アニサマでi☆Risとスフィアの10人でカバーした映像見るとむちゃくちゃアニサマ行きたくなるよ。マジで。
それはさておき、この曲はちゃんと聴くと、キャッチーに聞こえる工程を丁寧に踏んでいることがわかるので、幼児アニメの主題歌を侮るなかれ。
Aメロの「ドッキリドッキリドンドン」とか「ビックリビックリビンビン」なんて歌詞からは、意味よりも語感やリズムを重視していることがまずわかる。
Aメロの後半の歌詞では「きっと毎日が日曜日(bi)」「学校の中に遊園地(ti)」と、同じメロディのケツで、同じ母音を置く【韻を踏む】という技術を使うことで説得力を生んでいる。HIP-HOP(ラップ)でよく使用される技術である。
サビのフレーズでいうと「テストで3点(santen)」「笑顔は満点(manten)」なんて、意味としても通っているし、譜割にもバッチリハマっている奇跡のワンフレーズ。
(「テスト“は”3点」にしないあたりも、韻のマンネリを防いでいて韻に意識的であることがわかる)
そして、1番歌詞と2番歌詞で韻を踏んでいるところもある。
1番サビ「大きな声で(o,o,ki,na,ko,e,de)ピリカピリララ」
2番サビ「お空に響け(o,so,ra,ni,hi,bi,ke)ピリカピリララ」
この韻を踏む技術は、一曲通して相当数散りばめられている。
他にもたくさんあるから探してみてね。
なぜだかこの曲、口ずさみたくなるでしょ?
それ、術中にハマっているのです。
BPM(曲の速さ)も昨今のアニソンと並べて違和感ないし、アレンジも4つ打ちの所謂“ノれる”という意味では、時代にマッチしている。
踊ってない夜を知らないロキノンヘッズ達も、ひたちなかでブチ上がること間違いなしである。
10.おわりに
いやー、好きなものについて自由に書くって気持ちがいいね!
音楽なんて自分のために聴くものだし、この曲のココが良い!なんて他人に話すことなんてないから、やんわりと思っていたことを言葉に変換することで、新しい気づきがたくさんあった。個人的収穫のある9選だったと思う。
ちなみに好きな曲は、何曲あったかな?
全部が大好きなそこのあなた。
結婚しよう!!